最適なアウトソース活用の第一歩|事前に準備すべきことは?
社内のIT基盤を一手に担う部門として、情シス担当者の悩みは日々つきないものです。
「人手が足りていない」
「一人の担当者に業務が属人化している」
「課題があることはわかっているけれど、具体的にどう改善していけばいいのか道筋が見えない」
などなど、山積みの問題に憂鬱になっていませんか?
手が足りず後回しになっている業務や、高度な専門知識が必要な運用に対して、アウトソースを検討している方も多いでしょう。
アウトソース専門企業は、ITのプロフェッショナルではありますが、ただタスクを丸投げするだけでは、効率的なアウトソースにはなりません。
プロのリソースを最大限活用するためには、アウトソースを依頼する前に、自社の情シス課題を明確にしておくことが大切です。
アウトソーシングのプロも、まず業務を可視化することから着手します。
情シスの抱えている業務やタスクを、整理整頓することで、やるべきことが明確になり、業務の生産性も向上します。
今回は、課題の明確化をはじめ、最適なアウトソース活用のために、事前に準備すべきことを紹介します。
目次[非表示]
- 1.情シス業務のアウトソースって?
- 2.情シス業務をアウトソースするメリット
- 3.情シス業務をアウトソースする前に準備すべきこと
- 3.1.情シス業務の可視化
- 3.2.現状の課題を把握
- 3.3.アウトソースしたい業務の選定
- 3.4.アウトソース導入後のビジョン
- 4.まとめ
- 5.アイエスエフネットのITインフラ運用サービス i-Choice
情シス業務のアウトソースって?
まず初めに、
「社内の業務を他社にアウトソースしたいけれど、そもそも情シス業務のアウトソースってどんなことを依頼できるの?」
「アウトソースするとどんなメリットがあるの?」
といった、情シス業務におけるアウトソースの基本についてご紹介します。
情シス業務のアウトソース(外部委託)とは、組織が外部のサービスプロバイダーや企業に特定の情シス業務を委託することを指します。
一部だけでなく、情シス業務をまるごとアウトソースすることもできます。
具体的には、下記のような情シス業務がアウトソースの対象となります。
ソフトウェア開発 |
アプリケーションやウェブサイトの開発やカスタマイズ、保守・運用など |
インフラストラクチャ管理 |
サーバー、ネットワーク、データセンターの管理や保守、モニタリング、セキュリティ対策など |
ヘルプデスク・ |
ユーザーサポートやトラブルシューティング、PCのキッティングといった、サービスデスク業務 |
データ管理・ |
データベース管理、あるいはバックアップとリカバリ、データセキュリティなどの管理・保守 |
セキュリティサービス |
セキュリティの監視や、脆弱性評価、侵入テスト、セキュリティアドバイザリ(セキュリティ情報をお知らせするサービス) |
情シス業務をアウトソースするメリット
前述のように、アウトソースできる情シス業務は多岐にわたります。
実際に情シス業務をアウトソースすると、以下のようなメリットがあります。
1. コスト削減を目指せる
外部のサービスプロバイダーに業務を委託することで、組織内でのインフラや人材の維持管理コストを削減できます。
2. 専門的なスキルとリソースが活用できる
外部の専門的なサービスプロバイダーは、特定の情シス業務において高いスキルと専門知識を持っている場合があります。
これにより、高品質な業務の提供が期待できます。
3. 柔軟性とスケーラビリティの実現
アウトソーシングは、業務の需要変動や成長に応じて、柔軟に対応できるので、スケーラビリティ、つまり「拡張性」が高まります。
4. コア業務へ集中することができる
アウトソースされた業務の管理や運用に対して、リソースを割く必要がなくなるため、企業の情シス担当者は、より戦略的なコア業務に集中できます。
情シス業務をアウトソースする前に準備すべきこと
情シス業務を効果的にアウトソースするには、事前の準備が重要になってきます。
まずは、アウトソースを依頼する前に、前提条件をしっかり洗い出しておきましょう。
そうすることで、スムーズにアウトソースが進み、自社が求めるニーズを適切に汲み取ってもらえます。
以下が、情シス業務をアウトソースするにあたって、具体的に準備すべきことです。
一つずつ詳しく見ていきましょう。
- 情シス業務の可視化
- 現状の課題を把握
- アウトソースしたい業務の選定
- アウトソース導入後のビジョン
情シス業務の可視化
どれだけ業務の全体像を把握しているつもりでも、情報が頭の中だけにある状態では、タスク整理がおろそかになったり、業務フローが曖昧になったり、一つの業務に対してどの程度のリソースをかけているのか、管理が難しくなるなどの問題が起こります。
一度、業務を洗い出して目に見える形にすることで、上記のような問題の発生を防止するとともに、どんな業務をアウトソースするべきかが見えてきます。
また、個人個人が抱えている業務の可視化は、情シスチーム内およびアウトソース先へ、タスクや業務プロセスの共有を容易なものとします。
これにより、期待する成果物を得られやすくなったり、期限に余裕をもって対応しやすくなります。
さらに、それぞれの業務に対してチーム内の担当責任者を明確にしておくことで、その業務をアウトソースした場合に、プロジェクトメンバーの選定がスムーズになります。
このように、業務の可視化は単にアウトソースのためだけでなく、チーム内の業務効率を向上させるという面でも重要な要素といえるでしょう。
現状の課題を把握
現状の課題を把握することで、アウトソースで解決したいことが明確になります。
たとえば、課題を把握していく過程で、チームメンバーが苦手とする領域がネックになっていることがわかれば、その分野をアウトソースで補うことができます。
解決すべき課題がわかると、アウトソースする外部企業の選定も簡単になります。
また、アウトソーシングによって得たい成果や改善点が明確になっているので、アウトソースの成果を評価する基準も必然的に決まっていきます。
アウトソースしたい業務の選定
アウトソースを検討する際には、適切な業務を選定することが重要です。
例えば、組織のコア業務に直接的に関わる業務は自社で担当し、非コア業務や補完的な業務はアウトソースするのが適しています。
アウトソースによって、業務の効率が向上する可能性がある場合は、その業務を選ぶと良いでしょう。
たとえば、アウトソース先の専門家が持つベストプラクティスや、最新技術を取り入れられる場合があります。
そのほかにも、アウトソースによってコスト削減が実現できるかどうかも、判断基準の一つとなります。
その場合、コスト削減によって品質や効率が落ちないように考慮しましょう。
アウトソース導入後のビジョン
アウトソースを導入すると、専門知識を活用できたり、内部の人間がコア業務に集中できたりと、その効果は情シス全体の戦略へ影響します。
アウトソース後の情シスの組織的なビジョンや、得たい効果を具体的に提示することは、最適なアウトソース活用において、大きなポイントとなります。
具体的なビジョン、情シスのなりたい形をアウトソースベンダーに伝えておくことで、情シスと共通認識を持って目標達成に貢献してくれることでしょう。
まとめ
アウトソースを有効活用するための第一歩は、業務の可視化と現状課題の明確化です。
また、アウトソース先との協力関係やコミュニケーションの構築も大切であり、透明性と目標やビジョンの共有が成功の鍵となります。
準備を軽視せず、情シス業務の可視化と具体的な目標設定を通じて、アウトソースを戦略的かつ効果的に導入し、組織の成長と生産性向上を目指しましょう。
※この記事は、公開時点の情報をもとに作成しています。
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