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PMとPLに求められるスキルや役割の違いとは?SLとの違いやPMOについても解説

PMは、ステークホルダー全員を管理し、プロジェクト全体を俯瞰して理する役割を持つ存在です。一方のPLは、プロジェクトに参画するメンバーを管理し、計画通りにプロジェクトが進むように導く役割を持ちます。この記事では、PMとPLの役割、求められるスキルや考え方、キャリアパスについて解説します。プロジェクトを成功させるためのポイントについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

目次[非表示]

  1. 1.プロジェクトの管理体制の概要
    1. 1.1.一般的なプロジェクトの管理体制とは
    2. 1.2.IT業界のプロジェクト管理体制とは
  2. 2.PMとは
  3. 3.PLとは
    1. 3.1.PLとSLの違い
  4. 4.PMOとは
  5. 5.PM・PLそれぞれの業務内容
    1. 5.1.PMの業務内容
    2. 5.2.PLの業務内容
  6. 6.PM・PLそれぞれに求められる役割・スキル
    1. 6.1.PMに求められる役割・スキル
    2. 6.2.PLに求められる役割・スキル
  7. 7.PM・PLそれぞれに求められる考え方
    1. 7.1.PMに求められる考え方
    2. 7.2.PLに求められる考え方
  8. 8.PM・PLそれぞれのキャリアパス
    1. 8.1.PMのキャリアパス
    2. 8.2.PLのキャリアパス
  9. 9.プロジェクトを成功させるポイント
    1. 9.1.プロジェクトの規模に合わせてPM・PLを設置する
    2. 9.2.PMが体制図を作成する
  10. 10.PM・PLそれぞれの年収
    1. 10.1.PMの年収
    2. 10.2.PLの年収
  11. 11.まとめ


プロジェクトの管理体制の概要

まずは、プロジェクト管理がどのような仕組みで動くかを理解するために、プロジェクトの管理体制の概要について解説します。

一般的なプロジェクトの管理体制とは

プロジェクト管理は通常、PM(プロジェクトマネジャー)、そしてPL(プロジェクトリーダー)の主導の下で行われます。プロジェクトチームは、PMとPLに加えて、「プロジェクトオーナー」および「メンバー」で構成されるのが一般的です。プロジェクト管理を円滑に進行するには、PMとPLをそれぞれ設定する必要があります。

IT業界のプロジェクト管理体制とは

IT業界におけるプロジェクトチームは、プロジェクトオーナー、PM、PL、さらにエンジニアやプログラマー、営業などといったプロジェクトメンバーで構成されます。

IT業界におけるプロジェクト管理とは、IT関連のプロジェクトを管理・計画・実行する一連のプロセスを指します。

PMとは

そもそもPMについての明確な定義は存在しません。プロジェクト全体に対して責任を負い、最終的な目標達成に向けてプロジェクトチームを管理する役割を担うポジションといえます。

PMは、プロジェクトメンバーだけでなく、自社の経営層や協力会社など、プロジェクトのステークホルダー全員に対する管理責任を負っています。ステークホルダーとは、プロジェクトとの関わりを持つ利害関係者のことです。

PLとは

PLとは、PMが立案した計画に沿ってプロジェクトが円滑に進行するようチームをリードする役割を担うポジションです。プロジェクトの実行そのものに対して責任を負います。

ステークホルダー全員に関わるPMと異なり、PLはあくまでプロジェクトに参画するメンバーのみを管理します。プロジェクトによっては、PLではなく「TL(チームリーダー)」に位置づけられる場合もあります。

PLとSLの違い

PLと類似する役割をもったポジションとして「SL」があります。SLとはサブリーダーの略語で、名前どおり、PLのサポート役としてプロジェクトの実行を支援します。大規模なプロジェクトでは、PLの管理業務を補佐するためにSLが設置されるケースが多々見受けられます。PLから受けた指示をプロジェクトメンバーに連絡するのも、SLが担う役割です。

PMOとは

PMが円滑にプロジェクト管理業務を進められるよう支援するために、PMOと呼ばれる組織が設置される場合があります。PMOは「Project Management Office」(プロジェクトマネジメントオフィス)の略称です。

PMOの主な役割として、プロジェクトマネジメント方式の標準化があります。また、プロジェクトに関わるメンバーに研修を実施するなどの人材開発や、プロジェクトマネジメント業務の支援、プロジェクト間でのリソースやコストの調整など、多岐にわたるサポートを提供します。

PM・PLそれぞれの業務内容

PMとPLはプロジェクト内でどのような業務をこなしているのでしょうか。それぞれの業務内容を簡単に解説します。

PMの業務内容

PMの業務は一言でいえば、プロジェクト全体の管理です。プロジェクト全体を見渡して必要な意思決定を行うとともに、自身が策定した計画に沿って進行しているかを確認し、課題があれば適宜解決を施しながら、最終的にプロジェクトを成功へと導くのが仕事です。PMの仕事は多岐にわたりますが、具体的な業務内容としては以下があります。

  • 進捗状況の確認
  • コスト管理
  • 顧客の要望をメンバーに通知
  • プロジェクトの内容や経緯を説明
  • スケジュールの確認・更新

など

PLの業務内容

PLは、PMの管理業を補佐し、プロジェクトを成功に導くための現場管理を担います。PLの具体的な業務内容には以下があります。

  • スケジュール管理
  • メンバー管理
  • 問題解決
  • 他部門・他チームとの連携

など

PM・PLそれぞれに求められる役割・スキル

PMあるいはPLとして稼動するには、どういった役割やスキルが求められるか、それぞれ簡単に解説します。

PMに求められる役割・スキル

PMの業務は多岐にわたるために、求められる役割・スキルも多種多様です。

まず、プロジェクト計画を策定し、設定したQCDの達成に向けて全体をマネジメントする能力が求められます。QCDとは、Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)の3つを指し、それぞれの頭文字を並べた略称です。いずれもITや製造業といった現場では不可欠な要素です。

プロジェクトがスタートしてからは全体を指揮し、最終的なゴールへとチームを導くマネジメントスキル、開発に必要とされる環境の選定、またその妥当性を判断するための技術的なスキルも備えておく必要があります。

PLに求められる役割・スキル

PLはプロジェクトの実行に責任を持つポジションのため、周囲の様子に目を配りながら仕事を進める能力が求められます。

具体的には、各メンバーの意見に耳を傾けて正しい情報を元に状況を整理し、チームを円滑に回していくためのコミュニケーションスキル、プロジェクト内で発生したトラブルを把握して解決策を講じ、問題を解消するスキルなどが必要です。

PM・PLそれぞれに求められる考え方

プロジェクト管理に携わるうえで、PMとPLそれぞれに求められる考え方を解説します。

PMに求められる考え方

PMにまず求められるのは「想像力」です。プロジェクトに関わる個々のステークホルダーから納得を得るには、各人の身になって物事を考え、何をどのような順序で進めていくかの道筋を立ててシミュレーションを行うことが重要です。

プロジェクトが円滑に進むには、ステークホルダーとの深い信頼関係を構築することも不可欠です。そのためには想像力に加え、人や物を見極める観察力も求められます。

PLに求められる考え方

PLが業務面でのリーダーシップを発揮するためには、利他的な思考が求められます。

個々のチームメンバーの裁量に任せ、それぞれがリーダーシップを発揮してプロジェクトの進行に貢献できるよう環境を整えるためにも、他者の立場や利益を優先して考える思考パターンは不可欠です。

また、PMが計画で策定した予算や工数内でプロジェクトが完了するようチームをけん引し、必要に応じて各人の行動を促す力も必要です。

PM・PLそれぞれのキャリアパス

PMとPLはそれぞれどのようなキャリアパスをたどるのか、個々に見ていきましょう。

PMのキャリアパス

PMは各ステークホルダーと関わる機会が多いため、おのずと企業の課題を発見して解決へと導くスキルが磨かれます。そのため、将来的にITコンサルタントなどの職種へとキャリアパスをつなげる人は少なくありません。

PMは技術面以外にも幅広い業務を担うため、管理系のポジションに就くケースも見受けられます。

PLのキャリアパス

PLは現場の技術面での責任者を担うため、特定分野や機能への理解が深まるとともに、マネジメントスキルも養われます。そのため、スペシャリストとマネジメント、どちらの方向へもステップアップが可能です。

PLを経験すると将来的にはPMになるのが定石ではあるものの、ITのスペシャリストを目指す可能性も開かれています。

プロジェクトを成功させるポイント

プロジェクトを成功させるにあたり、押さえておくべき2つのポイントを解説します。

プロジェクトの規模に合わせてPM・PLを設置する

プロジェクトの規模に合わせて、PMとPLのいずれか片方、あるいは両方を配置するかを決定することが大切です。

PMとPLが両立するプロジェクトでは、それぞれが業務に心置きなく集中できるよう、各々の役割を明確にする必要があります。また、相互に遠慮して仕事がしづらくなり、業務効率が低下する状況を回避するために、上下関係に固執しないことも重要です。

PMが体制図を作成する

プロジェクト始動時、PMがプロジェクトの体制図を作成するのも重要なポイントです。体制図とは、プロジェクトに参加する各メンバーが担う役割を記載した図を指します。

体制図を通じてメンバーの所属や指揮系統を可視化すれば、それぞれの役割分担が明確化されます。メンバー間の指揮命令系統を定義することで、遅延や課題が見落とされる状況も防止可能です。

PM・PLそれぞれの年収

PLとPM、それぞれどの程度の年収を得ているのでしょうか。公開されているデータを参考にしながら見ていきます。

PMの年収

PMを補佐するPLの年収はどの程度かというと、30代の平均年収は557万円です。一般職全体と比較しても高い水準にあるといえます。平均年収の数値については、以下のサイトをご参照ください。

※参考:職業情報提供サイト-プロジェクトマネージャ(IT)|厚生労働省


PLの年収

PMを補佐するPLの年収はどの程度かというと、30代の平均年収は557万円です。一般職全体と比較しても高い水準にあるといえます。平均年収の数値については、以下のサイトをご参照ください。

※参考:IT・エンジニアの職種図鑑-プロジェクトリーダー|マイナビIT AGENT

まとめ

プロジェクト管理の中核を担うPMには、全体を俯瞰して目標達成へと導く役割を担うポジションであり、多種多様な能力やスキルが求められます。PLもまた、プロジェクト実行の現場責任者として、技術面だけでなく、チームをまとめる力やトラブル解決スキルなどが必要とされる重要なポジションです。

プロジェクトによっては、PMやPLを含め、必要とされる人材がそろわない場合もあります。その際に頼りになるのが、ITエンジニアの人材派遣サービスです。アイエスエフネットでは、プロジェクトで活躍するITインフラエンジニアが数多く揃っています。

ぜひ、お気軽にご相談ください。

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