ネットワークのトラブルシューティングが必要となる事例とは?対応方法について解説
ネットワーク運用時には、トラブルが発生することもあります。本記事では、ネットワークのトラブルシューティングが必要となる事例や要因などについて解説します。ネットワークトラブルへの対応について詳しく知りたい人は参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.ネットワークトラブルとは
- 1.1.トラブルシューティングとは
- 2.ネットワークトラブルの主な要因
- 3.ネットワークのトラブルシューティングが必要となる事例
- 3.1.WANにアクセスできない
- 3.2.LANがつながらない
- 3.3.ルーターが破損した
- 4.ネットワークトラブルの発生時にすべきこと
- 4.1.問題の箇所を特定する
- 4.2.推測される要因に応じた対応を取る
- 5.ネットワークトラブルへの対応策
- 5.1.対応の流れを体系化する
- 5.2.定期的にメンテナンスを実施する
- 5.3.ネットワークを冗長化する
- 5.4.クラウドサーバーを利用する
- 6.専門サービスの活用もおすすめ
- 7.まとめ
ネットワークトラブルとは
ネットワークトラブルとは、ネットワークに異常が発生して正常に機能しない状態を指します。たとえば、インターネットや社内ネットワークにつながらない状態などです。ネットワーク障害の規模や内容、継続時間によっては企業活動に大きな影響を及ぼす恐れがある点を押さえておきましょう。
トラブルシューティングとは
トラブルシューティングとは、何らかの異常が発生した際に行うトラブル解決のための対策を指す言葉です。問題が発生した場合は、早急に原因を突き止め、適切な方法で対処しなければなりません。トラブルシューティングは、原因箇所の特定、原因の推定、対策方法の検討、対策の実施といった流れで行われます。
ネットワークトラブルの主な要因
ここでは、ネットワークトラブルの主な要因を解説します。
内的要因
内的要因として想定される項目は、以下のとおりです。
- 人的要因:ネットワーク管理者やユーザーによる設定ミスや、ハードウェアの誤った取り扱いがトラブルの原因となることがあります。
- 故障や不具合:ネットワーク機器自体の故障や、ソフトウェアのバグなどがトラブルを引き起こすケースがあります。
- 帯域の占有:ネットワーク帯域が過度に使用されると、速度低下や接続不良が発生します。大容量ファイルのダウンロードや、同時に多数のデバイスが接続されている場合に、この問題が起こりがちです。
外的要因
外的要因として想定される項目は、以下のとおりです。
- 回線事業者・プロバイダー側の障害:インターネットサービスプロバイダー(ISP)やクラウドサービス提供者の障害は、広範囲に影響を及ぼします。具体的には、プロバイダーの回線障害やクラウドサービスのサーバーダウンなどが挙げられます。
- 災害によるネットワーク障害:地震や台風などの自然災害によって、物理的なインフラが破壊されると、ネットワーク全体が停止することがあります。被害によっては、ネットワークが復旧するまでには時間がかかりがちです。
ネットワークのトラブルシューティングが必要となる事例
ここでは、ネットワークのトラブルシューティングが必要となる事例を紹介します。
WANにアクセスできない
ネットワークのトラブルシューティングが必要なケースは、WANにアクセスできない場合です。WANとは、LAN同士をつなげたネットワークのことです。アクセスできない場合には、ルーターのチェックや接続タイプの確認をしましょう。APNの再設定やWAN機能の無効を有効にする操作をすれば回復する可能性もあります。
LANがつながらない
LANがつながらない場合も、ネットワークのトラブルシューティングが必要です。LANがつながらないケースとしては無線LANがイメージされがちですが、有線LANであってもインターネットがつながらないことがあります。有線の場合は、LANケーブルが抜けている、断線しているなどの可能性が考えられるでしょう。それでも解決しない場合は、ドライバーの最新版をインストールするなどの対処法が考えられます。
ルーターが破損した
ルーターが破損すると、社内のWi-Fiや有線ネットワーク全体に影響が及びます。
ルーターの症状は、ランプの状態で把握できます。まずは説明書を確認し、どのランプの点滅がどのような症状を表しているのかを把握しましょう。ルーターは落雷の影響によって壊れる可能性もあるため、悪天候の日などにネットワークの調子が悪い場合は優先的に確認することをおすすめします。
ネットワークトラブルの発生時にすべきこと
ここでは、ネットワークトラブルの発生時にすべきことを解説します。
問題の箇所を特定する
ネットワークトラブルの発生時にすべきことは、問題箇所の特定です。特定の際には、トラブルを把握するためのネットワークコマンドなどを利用して問題箇所を絞りましょう。パソコン、LAN接続機器、サーバーなどを順に確認していきます。また、1台のパソコンで起きているのか、複数のパソコンで起きているのかも重要な観点です。
推測される要因に応じた対応を取る
ネットワークトラブルが発生したら、推測される要因に応じた対応を取りましょう。
たとえば、LANケーブルがしっかり接続されているか、断線がないかなどを確認し、必要に応じてケーブルを交換します。また、ネットワーク設定に問題がある場合は、IPアドレスやDNS設定を再確認し、パソコンのネットワーク設定を見直します。
また、パソコンの再起動によって一時的な不具合が解消されることが多いため、優先的に行うとよいでしょう。
ネットワークトラブルへの対応策
ここでは、ネットワークトラブルへの対応策を解説します。
対応の流れを体系化する
ネットワークトラブル発生時の対応をスムーズに進めたいなら、トラブル対応の業務を体系化し、マニュアルとして標準化しておくとよいでしょう。マニュアル化により、誰でも同じ対応ができ、スムーズな解決・復旧が図れるようになります。
また、マニュアルがあれば、専門知識をもつ人間が不在でもトラブルに対応できます。
定期的にメンテナンスを実施する
社内のIT機器は、普段から定期的にメンテナンスを実施しましょう。ハードウェアがきちんと動作しているか、小さな異常が発生していないかなどをチェックすることで、トラブルを防止しやすくなります。メンテナンスを実施する際は、スケジュールを社内で周知しておくと従業員の混乱を防げます。
ネットワークを冗長化する
ネットワークを冗長化すれば、トラブル発生時もシステムや業務を停止せずに復旧させやすくなります。冗長化とは、多くの予備の設備を用意してネットワークを運用することです。予備を複数用意すれば、一方の経路で障害が発生しても引き続きアクセスできます。
クラウドサーバーを利用する
ネットワークトラブルを防止したいなら、リスクを低減できるクラウドサーバーを活用しましょう。クラウドサーバーであれば、物理的に離れたエリアに複数のサーバーを設置して、障害発生時に自動的に切り替えられます。また、ハードウェアの管理もクラウドサービスの提供元に任せられます。
専門サービスの活用もおすすめ
ネットワークトラブルのリスクを少なくしたいなら、専門サービスの活用もおすすめです。ハードウェア、ソフトウェア、通信障害、不可抗力など、すべてのトラブルに対応するためには手間やコストがかかります。しかし、専門サービスを活用すれば自社のリソースを活用することなく対応が可能です。
また、万が一ネットワーク障害が起きた場合は、スムーズに復旧させる必要があります。保守対応サービスを利用すれば、夜間に発生したネットワーク障害などにも当日対応してもらえます。
まとめ
ネットワークトラブルが発生した場合、その影響は業務の停滞や生産性の低下など、深刻な問題に直結します。そのため、トラブルが発生したら、できるだけ早めにトラブルシューティングを行いましょう。
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