【IT用語集】はじめて情シスに配属された時に押さえておきたい基本の用語40選!!
情報システム部門に配属されると周りとの会話で頻繁に使われるIT用語ですが、聞きなじみの無い言葉や、ニュアンスは分かるけど説明するのは難しい、、、というような用語もたくさんあります。
『上司とかパートナー会社との会話についていけないんだよな...』
『分かったふりしてるけど,,,本当は全然ついていけていないんです。。』
こんなお悩みを抱えていらっしゃる方も多くいると思います。
慣れていないと難しい言葉が多いですが、エンジニアと会話するための共通言語としては必ず押さえておきたいものです。
そこで今回は、情シスとして知っておくべきIT用語を解説していきます。
目次[非表示]
- 1.今はやりのあの用語
- 2.開発用語
- 3.ITインフラ用語
- 3.1.ネットワーク
- 3.2.VPN(Virtual Private Network)
- 3.3.SD-WAN
- 3.4.サーバー
- 3.5.仮想化技術
- 3.6.クラウドコンピューティング
- 3.7.オペレーティングシステム(OS)
- 3.8.Windows OS
- 3.9.Linux OS
- 3.10.アクティブディレクトリ(AD)
- 3.11.Domain Name System(DNS)
- 4.セキュリティ用語
- 5.その他用語
- 5.1.UI
- 5.2.CUI
- 5.3.GUI
- 5.4.UX
- 5.5.BYOD(Bring Your Own Device)
- 5.6.デプロイ
- 5.7.RPA
- 5.8.EMM
- 5.9.モダンマネジメント
- 6.まとめ
今はやりのあの用語
まず、今はやりの8用語について解説していきます。
押さえておいて損はない用語ですので、まず覚えるようにしましょう。
ビッグデータ
ビッグデータとは量が多いだけではなく、様々な形式や種類のデータ群を指します。
スマートフォンやIoTなどの台頭により、様々なデータが日々爆発的に生み出されており、そのビッグデータの規則性を分析する機械学習や深層学習などのAIに活用されております。
ブロックチェーン
ブロックチェーンとは分散台帳と言われ、仮想通貨や著作権管理などで利用される技術です。
取引に関わる全員が同じ台帳を保有し取引の正当性を全員で相互に保証する仕組みとなっており、改ざんを行うことは実質不可能なため、信頼性を必要とする取引に利用されます。
AI
AIとは、Artificial Intelligenceの略称で、「人工知能」の意味です。
AIの明確な定義は決まっておりませんが、多くの場合、4段階にレベル分けして考えられます。
そのうち、現時点では3段階目以上(3.機械学習,4.深層学習(ディープラーニング))をAI=人工知能と呼ぶことが一般的です。
※AIについて更に詳細はこちら
IoT
IoTとは、Internet Of Things の略称で「モノのインターネット」と訳されます。
監視カメラや家電製品(エアコンや冷蔵庫など)など今ではあらゆるものがインターネットに接続されるようになっています。
また、モノにインターネット接続されることで、「モノ単体では成しえなかった新たな価値が生まれること」「リアルタイムでデータを収集し続けることで高精度の仮説を生み出せること」の二点でIoTが注目されています。
※IoTについて詳しくはこちら
DX
経済産業省によると「ITと事業の融合により、事業モデル全体を転換させること」がDXだと定義されています。
つまり、単純にITを利用することや、ITツールを用いて業務の効率化と自動化を図ることは当たり前であり、その上でビジネスモデルの変革をしていくことでビジネスの競争に勝っていくことこそがDXだと言われております。
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5G
第5世代移動通信システムの略称が5Gです。
大容量かつ高速なインターネット通信を可能とするモバイル通信であり、あらゆる場所のIoT機器からリアルタイムの情報を吸い上げる必要がある今の時代にあった通信システムです。
ちなみに6G(第6世代移動通信システム)も研究開発が進んでおります。
※5Gについて更に詳細はこちら
メタバース
メタバースは、メタ「高次元」とバース「ユニバース(宇宙/全人類)」を組み合わせた造語であり、3次元の仮想空間のことを指します。
オンライン上でアバターを用いてコミュニケーションを取ることができ、ビジネス上での活用など多くを期待されています。
SASE
SASEとは「Secure Access Service Edge」 の略で、一言でいうと、これまで別々に構築していたネットワーク機能とセキュリティ機能を一体化させ、1つのクラウドベースで提供するという新しいシステム構成のことです。
※SASEについて更に詳細はこちら
開発用語
次に、社内アプリケーションの開発、改修などで用いる開発業務関連の頻出6用語を解説します。
プログラミング言語
Webシステムやアプリケーションなどを作成する際に用いる、コンピューターに指令を与える言語のことです。
プログラミング言語は200種類以上あるとされておりますが、Webサイト制作に強い言語、基幹システム制作に強い言語、スマホ用アプリケーションに強い言語など、言語それぞれに特徴を持っています。
バグ
プログラムの中で仕様通りに動かない箇所をバグと言います。
バグの中でも、仕様に誤りがあった時は仕様バグ、仕様書などのドキュメント系に誤記載があった時にはドキュメントバグなど、様々な使われ方をする用語です。
Java
エンジニアに最も活用されているプログラミング言語がjavaです。
Web制作や基幹システム制作、アプリケーション制作まで幅広い開発に用いることのできる汎用性の高いプログラミング言語です。
Python
Pythonは、コード(プログラミングで用いる文字列)が短くシンプルながら、汎用性の高さで人気なプログラミング言語です。
AIの開発で用いられることも多いため注目度が高く、かつそのシンプルさから初心者でも学びやすいという点で支持されております。
ウォーターフォール開発
上流工程(要件定義、設計など)から下流工程(開発、テストなど)までの一連の工程を順序立てて実施していく開発手法のことです。
大規模な開発や、納品時の品質を強く求められる場合、アジャイル開発よりもウォーターフォール開発の方が優れているとされます。
アジャイル開発
アジャイル開発とは、従来のウォーターフォール型開発と比較すると、開発からリリースまでが早い開発手法のことです。
アジャイル開発は、利用者の要望する優先順位に沿って、開発の単位を小さく区切り(イテレーション)、①計画、②設計、③実装、④テストの4工程を繰り返していく手法を指します。
※アジャイル開発について更に詳細はこちら
ITインフラ用語
次は、ITインフラ関連の11用語です。
これらも情報システム部門であれば頻出する言葉のため、しっかりと押さえるようにしましょう。
ネットワーク
ITの現場で用いられるネットワークとは、インターネットなどを用いて複数のコンピューターを双方向で接続させる技術を指します。
ネットワークが十分に張り巡らされているからこそ、遠く離れた国のニュースなどをほぼリアルタイムで確認することが可能となります。
VPN(Virtual Private Network)
VPN(Virtual Private Network)とはインターネットの利用によって作られる仮想のプライベートネットワークのことです。
たとえば、カフェなどにいくとフリーWi-Fiが飛んでいることがありますが、フリーWi-Fiでは個人情報が無断で閲覧されてしまうリスクがあります。
フリーWI-Fi接続時にVPNを利用することで、仮想でセキュリティ性の高いネットワークへ接続することができ、ネットワークの盗聴などを防ぐことが可能となります。
SD-WAN
SD-WANとはSoftware Defined Wanの略で、簡単にいうと「ソフトウェアでネットワークを一元管理し、通信経路をコントロールする技術」です。
クラウドサービスが日増しに増えており、それに伴って企業ネットワークの圧迫が問題となっています。
そういった問題の解決手法として注目されているのがSD-WANです。
※SD-WANについて更に詳細はこちら
サーバー
クライアント(PCなど)から要求を受けて、その要求に合致したデータを出すコンピューターのことをサーバーと呼びます。
代表的なサーバーとして、メールサーバーや、ファイルサーバーなどがあります。
仮想化技術
1台のハードウェア(サーバーなど)上に専用のソフトウェアを用いて複数のOSを立てることで複数台のハードウェアが稼働しているのと同様に利用することができる技術のことを仮想化技術と呼びます。
複数のハードウェアを統合して、1台のハードウェアとして利用することも可能です。
クラウドコンピューティング
クラウドコンピューティングとは、ネットワークやサーバー、アプリケーションなどをインターネット上でサービスとして利用できる仕組みのことです。
クラウド化とは、モノのサービス化と同義です。
特にサーバーなどの基盤をクラウド化したサービスをIaaS(Infrastructure as a Service)、ソフトウェアのクラウドサービスをSaaS(Software as a Service)と言います。
クラウドサービスを利用することによる最大のメリットは、モノから解放され管理や保守の時間を圧縮できることだと言われております。
※クラウドについて更に詳細はこちら
オペレーティングシステム(OS)
オペレーティングシステム(OS)は、ソフトウェアとハードウェアを仲介する役割を果たします。
たとえば、パソコンでドキュメントを作成する場合、ソフトウェアであるメモ帳を利用できます。
しかし、データを保存する場合にはハードウェアへの記録が欠かせません。
このソフトウェアとハードウェアの橋渡しを行っているのがOSです。
OSとしてはWindowsやMacが有名ですが、エンジニアの世界ではUNIX(ユニックス)、Linux(リナックス)、FreeBSD(フリービーエスディー)などが利用されることが多く、スマートフォンではAndroidやiOSが使われています。
Windows OS
Microsoft社が提供しているOSであり、PCだけではなくサーバー含め多く利用されているOSです。
アクティブディレクトリやWSUS(Windows Server Update Service/Windows OSのアップデートを統合管理できる機能)など、Windows OS独自の機能もあるため、利用したい機能によってOSを選択する必要があります。
Linux OS
Linux OSは、オープンソース(無料)で利用可能という特徴をもっているOSです。
普段利用されているPCでもよく利用されているWindows OSと違い、ITに関わることが無ければ利用することが無いであろうOSですが、無料かつカスタマイズ性の高さからエンジニアには多く利用されているOSです。
アクティブディレクトリ(AD)
アクティブディレクトリ(Active Directory)とは、Microsoft社が提供するWindows Serverに備わっている機能です。
ディレクトリという名の通り、何がどこにあるのかがわかるようになっている一覧表のような機能で、システム管理者がユーザーなどを管理するのに非常に役立ちます。
たとえば、社員がパソコンを利用する際にアカウントとパスワードを発行しますが、ADによってアカウントのアクセス権やセキュリティの管理を行うことができます。
退職者や休職者が出たときにはアカウント、パスワード、アクセス権などを削除したり変更したりする必要がありますが、1台ずつ設定するのは非効率です。
こういった場合にADを使うことで一元管理することができます。
Domain Name System(DNS)
Domain Name System(DNS)とは、ドメイン名とIPアドレスとの関係を管理するシステムのことです。
インターネットで連携を取る場合、デバイス間では数字を羅列したIPアドレスを使って相手側デバイスを特定します。
しかし、IPアドレスは数字だけの情報であるため覚えにくく、デバイスによっては定期的に変更されるという仕様があります。
そのため、特定のデバイスに接続させるのは難しいことでしたが、DNSの機能を利用することで、いつでも目的のデバイスと連携を取ることができるようになりました。
インターネットブラウザで、google.comのようなドメイン名だけで目的のページに飛ぶことができるのはDNSが機能しているためです。
セキュリティ用語
情報システム部門であれば、セキュリティに関する用語も必ず頭に入れておかなければなりません。
ファイアウォール
ファイアウォールの元々の意味は、火災が起きた場合に建物を守る役割を果たす防火壁です。
インターネットの世界でのファイアウォールとは、外部ネットワークからの攻撃や不正アクセスから守るために利用される、ネットワークやコンピュータ上で動作するソフトウェアやハードウェアのことです。
ファイアウォールにはネットワーク全体を守るファイアウォールとコンピュータ単体を守るパーソナルファイアウォールの2種類があります。
マルウェア
マルウェアとは、Malicious(マリシャス:悪意のある)とSoftware(ソフトウェア)の2つの単語が組み合わさった造語であり、ユーザーに悪意のある攻撃を行うプログラム全般を指します。
トロイの木馬やワーム、Emotetなど、名前が知れ渡っているウィルス全てをマルウェアで総称することが可能です。
Emotet
Emotetは最恐のマルウェアとして、世間をにぎわせているインターネット上のウィルスです。
巧妙な手口でクリックを誘導するURL記載型やOfficeファイルのマクロ機能を悪用したメール添付型など、複雑化・高度化を続けており、一度は沈静化されたものの、2022年に活動を再開しております。
※Emotetについて更に詳細はこちら
OSINT
OSINTとは「オープン・ソース・インテリジェンス」の略で、一般公開されているあらゆる情報を収集・分析し、独自の情報を得る手法です。
国家安全保障上の諜報活動に活用されてきた手法で、新聞・ニュース・Webサイト・SNSなどさまざまな情報から国や企業の方針などを予測することを目的として利用されてきましたが、流出している個人情報や機密情報を検出できるため、近年サイバー攻撃に対する防衛目的でも活用されています。
※OSINTについて詳しくはこちら
EDR
EDR(Endpoint Detection and Response)とは、エンドポイントと呼ばれる端末(サーバやPC、スマートフォンなど、通信ネットワークの末端で利用される機器)を、サイバーアタックの脅威から守るためのセキュリティ製品です。
※EDRについて詳しくはこちら
ゼロトラスト
ゼロトラストとは“境界の無いセキュリティ”と呼ばれるセキュリティモデルのことを指します。
“境界の無いセキュリティ”という名の通り、全ての通信を信頼せず、攻撃されることを前提としたセキュリティ対策を実施します。
※ゼロトラストについて詳しくはこちら
その他用語
最後に、上記のジャンルには入りませんが、知っておいて損のない、今や当たり前のように会話で使われる9キーワードをご紹介します。
UI
UIとは、ユーザーインターフェース(User Interface)の略称であり、ユーザーとサービスの接点の総称です。
たとえば、Webサイトであれば、サイトの構成やデザインなど、ユーザーとつながる全てがUIとなります。
たとえば、ゲームアプリケーションの場合、各種ボタンやユーザーの行動動線にある仕組み(課金ガチャなど)がUIと呼ばれます。
UIは、顧客満足度に大きく貢献するものとなるため、サービス提供者は意識してUIの改善、向上に努める必要があります。
CUI
CUIは、Character User Interfaceの略称で、ユーザーとサービスの接点がキーボード入力のみとなっているUIのことです。
Windowsのコマンドプロンプト(コマンドと呼ばれる命令文を入力してコンピューターを操作する画面のこと)などが代表的なCUIとなります。
GUI
GUIは、Graphical User Interfaceの略称で、ユーザーとサービスの接点がタッチ操作やマウス操作となっており、CUIよりも直感的な操作が可能なUIを指します。
UX
UXとは、ユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略称で、ユーザーが製品やサービスの体験をしたときに感じる価値を意味します。
製品の検討から導入、利用までの流れを総称してUXと呼ぶため、実はUIはUXに内包される概念です。
顧客の体験価値を高めることで、ユーザーの製品購入意欲、サービスの導入意欲が増すだけではなく、リピートにもつながっていくため、製品やサービスを売りたい企業にとって、UXの改善は非常に大きな意味を持ちます。
BYOD(Bring Your Own Device)
BYOD(Bring Your Own Device)とは、社員個人の携帯電話やスマートフォンを会社の業務で使用することです。
個人のスマートフォンを利用する場合、セキュリティ上の観点から機密情報へのアクセスを遮断したり、ウィルス対策としてアンチウィルスソフトを入れたりなどの対策が必要です。
※BYODについて詳しくはこちら
デプロイ
デプロイ(deploy)とは、システムを利用できる状態にすることです。
「テスト環境から本番環境へデプロイする」といった使い方をします。
RPA
RPAは(Robotic Process Automation)の略で、PC業務を専用のアプリケーションで自動化する技術のことです。
ExcelのマクロをPC作業全体に広げたようなイメージとなります。
たとえば、問い合わせフォームへの登録を感知し、専用のシステムに問い合わせを行った企業の情報を入力するといった一連の流れを全て自動化することができます。
これにより元々人が対応していた工数の削減並びに、人的ミスを撲滅することが可能です。
EMM
「Enterprise Mobility Management」の頭文字を取った略称であり、「業務で利用するデバイスを統合的に管理する」サービスのことを指します。
たとえば、業務に必要な機能やシステムの有効化、逆に業務に関係ない機能の制限などを、リモートから端末ごとに設定することが可能です。
※EMMについて詳しくはこちら
モダンマネジメント
Microsoft社が提唱している、Windows10のクライアント端末を遠隔で管理・運用する手法のことです。
「会社で貸与しているPCは社内の環境下で利用される」という前提が崩れたため、遠隔で管理・運用することが中心となったため、今注目を集めております。
※モダンマネジメントについて詳しくはこちら
まとめ
IT用語は聞き慣れない言葉が多く、誤解されたまま理解されているものがありますが、情報システム部門での業務において、幅広い範囲のIT用語を知っておく必要があります。
上司との会話やビジネスパートナーとの打合せの際にも、今回挙げた用語は頻発することでしょう。
しかしながら、今回挙げた40の用語はあくまで基本的なものばかりです。
そこから派生するIT用語に関しては、ご自身でキャッチアップしていく必要があります。
ただし、基本の用語を理解しておけば、派生する言葉についても腹落ちしやすくなるでしょう。
まずは、基本の用語をマスターすることから始められてはいかがでしょうか。
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※この記事は、公開時点の情報をもとに作成しています。