デジタルワークプレイスのソリューション|既存のMicrosoft 365で実現できる??
デジタルワークプレイスという言葉が流行っていることもあり、上司から検討を依頼されている情報システム部門の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
単なるテレワーク環境の整備とは異なるため、概念の理解からまず整理する必要がありますが、実はそんなに難しい話ではありません。
最新のサービスでいうとFacebookから改名したMeta社の「Horizon Workrooms」や
Microsoft社の「Microsoft Mesh」など 「メタバース(※)型」デジタルワークプレイスも話題となっています。しかし、これらはVR機器やアバターの扱いについて、まだまだビジネス利用には発展途上な部分があります。
※「メタバース」:「Meta」と「Universe」を合わせた言葉でアバターやVRを用いてコミュニケーションができる仮想空間
そもそも、デジタルワークプレイスとは、デジタルを前提として、いつでも、どこにいてもコミュニケーションがシームレスにできる環境を指します。
上記の環境を作るためには、複数のコミュニケーションツールを活用していく必要があるように思えますが、実は皆さまが普段から活用されているMicrosoft 365をしっかりと活用することで、デジタルワークプレイス環境の実現に近づけていくことができます。
『デジタルワークプレイスを実現するための新規ツールを導入する予算が...』
『デジタルワークプレイスって既存の環境でできるんだっけ??』
このようなお悩みや疑問に対して、Microsoft365がどのようにデジタルワークプレイスを実現するのか?
Microsoft 365の主な機能をもとにポイントを分かりやすく解説していきます。
目次[非表示]
デジタルワークプレイスとは?
デジタルワークプレイスとは、冒頭でも記載した通り
「インターネットさえ繋がっていれば、いつでもどこでも会社と同じように働けるデジタルな仕事空間」のことです。
上記を見ると、Web会議ツールやチャットツールの導入を指しているように感じますが、デジタルワークプレイスは、就業環境の単なるデジタル化ではありません。
あくまでデジタルを前提とした上で、対面と変わらないシームレスなコミュニケーションや情報連携の環境を作り、テレワーク時における最大の課題であった業務の見える化を実現する環境が求められます。
※デジタルワークプレイスについて詳しくはこちら
デジタルワークプレイスをMicrosoft 365で実現する方法
冒頭でMicrosoft 365をうまく活用すれば、デジタルワークプレイス環境の構築につなげていくことができると記載しました。
では、どう活用していけば良いのでしょうか?
Microsoft 365は、さまざまなOfficeアプリケーションやコミュニケーションツールを搭載しているグループウェアです。
そのコミュニケーションツール同士を連携させ、コミュニケーションの障壁を無くすことができれば、デジタルワークプレイス環境に近付けていくことができます。
たとえば、Microsoft 365内のコミュニケーションツールであるTeamsですが、Teamsの機能としてチャット機能、Web会議機能、資料共有機能などを一つのプラットフォーム上で利用することが可能です。
これらをうまく連携して活用することができれば、シームレスなコミュニケーションに近付けていけることが想像できると思います。
その他にも、Microsoft 365には、様々なデジタルワークプレイスを構成する機能が搭載されています。
その機能は多岐に渡ることから、活用法を押さえるためにはまず「Microsoft 365で何ができるのか」を知ることが近道です。
※Microsoft 365についての詳細はこちら
実現のためには、このアプリケーション活用が必須!
数多くあるMicrosoft 365のアプリケーションの中でも、デジタルワークプレイス環境構築のために欠かせないアプリケーションは以下の5点です。
*Teams
*OneDrive
*OneNote
*SharePoint
*Yammer
*Teams
Teamsはチャット、Web会議、資料共有などをクラウド上で一元的に実施するためのコミュニケーションアプリケーションです。
様々なコミュニケーションを同一プラットフォーム上で可能なため、デジタルワークプレイス環境の構築には欠かせないアプリケーションの一つです。
※Teamsについて詳しくはこちら
*OneDrive
Microsoft 365内から端末を問わず自分に必要なファイルすべてにアクセス・閲覧・保存が可能なオンラインストレージアプリケーションです。
グループ内での共有や共同編集も可能であり、シームレスなコミュニケーションに役立ちます。
また、オフラインで資料を更新した際も、次回のインターネットアクセス時に、自動で更新されるため、いつでも、どんな時でも利用可能なアプリケーションです。
もちろん、Teamsなど他のアプリケーションとの連携も容易に行うことができます。
*OneNote
端末横断型のデジタルメモ機能で、パソコン、タブレット、スマートフォンなど、端末の違いを問わずメモができるようになるアプリケーションです。
キーボード入力はもとよりデジタルペンを使った手書き文字・図形入力と画像貼付けも可能です。
また、クラウドに保存するだけでプロジェクトチームや部門内でのリアルタイム共有ができるため、ミーティングの議事録を早急に共有することや、ミーティングで出てきたアイデアをいち早く欠席メンバーへ共有することに役立ちます。
これらの機能をうまく活用することにより、リアルでの会議よりも早く情報連携ができるようになり、労働生産性の向上に寄与します。
*SharePoint
チームワークに欠かせないアイデア、コンテンツ、知識、各種情報などを共有・管理するためのコミュニケーションアプリケーションです。
基本的にはファイルの共有による共同作業が主な機能ですが、チーム専用のワークフローを作成することもでき、ビジネスプロセスの改善につなげることも可能です。
また、プロジェクトチームや部門専用のWebサイトも開設することができるため、業務に関わるすべての情報を一元的に共有・管理でき、今まで暗黙知だった個人ノウハウの形式知化も可能となり、チーム単位での生産性向上、チームワーク強化につながります。
*Yammer
社内向けSNSとして活用できるコミュニケーションアプリケーションです。
社内全体のコミュニケーションを活発化させ、組織の一体感を高めるのに有効です。
また、社員の自発的な提案や、その提案に対する他メンバーの意見や質問の募集もできるため、メンバー間でのアイデア交換や知見の向上・拡大、他部門社員との交流など社内横断的な活動の活性化にも有効です。
もちろん、これら5点のアプリケーションをただ利用するだけでは、デジタルワークプレイス環境が構築できたとは言えません。
いつどこで働いていたとしてもオフィスと変わらないコミュニケーションができるよう、アプリケーション間の連携を密接に行っていく必要があります。
デジタルワークプレイスをMicrosoft 365で行うメリット
デジタルワークプレイス環境の構築をMicrosoft 365で行うメリットは、大きく分けると次の4点と言えます。
*利用ユーザーであれば、追加のアプリケーション費用は不要
*常に最新の機能を利用できる
*複数の端末でシームレスに使用できる
*高度なセキュリティ対策が可能
*利用ユーザーであれば、追加のアプリケーション費用は不要
Microsoft 365を既に利用されている場合、アプリケーションを追加する必要がありません。
利用しているアプリケーションをどうやってうまく連携させるのか、どうやって従業員にうまく活用してもらうのかを考えることに注力できます。
アプリケーション間の連携部分や使い方に不安がある場合、Microsoft 365の教育ベンダーに追加で投資する必要がありますが、教育が不要であれば、コストをかけずにデジタルワークプレイス環境の構築が可能となります。
*常に最新の機能を利用できる
Microsoft 365はクラウド型サブスクリプションサービスであり、常に最新のOfficeソフトとアプリケーションを利用できます。
そのため機能のアップデート、新しいアプリケーションの追加などがあった場合、即座に自社のデジタルワークプレイス環境にアップデートしていくことが可能です。
*複数の端末でシームレスに使用できる
Microsoft 365はいずれのプランでも、複数の端末で利用できます。
たとえば一般法人向けの場合、5 台の PC または Mac、5 台のタブレット、5 台の電話に インストールしてサインインすることが可能です。
端末ごとのライセンスキーもないため、端末の垣根を超えたシームレスな使用ができます。
そのためデジタルワークプレイス環境の前提条件である、「いつでも、どこでも、どんな端末でも」をクリアできるアプリケーションと言えるでしょう。
*高度なセキュリティ対策が可能
Microsoft 365には高度なセキュリティ機能のEMSが搭載されているプランもあります。
これにより、スパム・マルウェアの自動検出、データ漏洩防止、自社情報アクセス権限管理など高度なセキュリティ対策を実現できます。
EMSが付帯されていないプランに関しても、様々なセキュリティ製品との連携が可能なため、安全に業務利用することが可能です。
また、Microsoftのデータセンター自体が強固なセキュリティで管理されており、かつデータセンターが各地に点在しているため、たとえ大地震などがあった場合でも早急に利用再開することができるなど、自社で保有しているオンプレミスのサーバなどと比較しても高いセキュリティレベルを誇ると言えるでしょう。
まとめ
デジタルワークプレイス環境、つまり、「いつでもどこにいてもオフィスと変わらないコミュニケーションを取れ、仕事ができる環境」を構築するためにMicrosoft 365は非常に優秀なアプリケーションです。
いまやビジネス上でのコミュニケーションに欠かせなくなったチャットや、Web会議などが一体型となったTeamsが利用でき、また、SharePointやYammerなどコミュニケーションを活性化させるアプリケーションを密に連携させることができるためです。
たとえば、有給休暇を組み合わせたワーケーションや、親の介護などで職場から離れなければならない場合でも、チャットやWeb会議やワークフロー、SNSアプリケーションを駆使することで、職場と変わらないコミュニケーションを取ることができるでしょう。
さらに、それらのアプリケーションが一体型となっていることで、アプリケーション切り替えの手間がかからず、ストレスフリーで生産性の高いコミュニケーションが可能となります。
Microsoft 365を利用していれば、追加のアプリケーション費用も要らないため、使いこなさない理由が無いと言えるのではないでしょうか。
もちろん、ただMicrosoft 365を利用しているだけでは、デジタルワークプレイス環境とは言えないため、アプリケーション間の連携面、社員が使いこなせるかの自信が無い場合は、Microsoft 365の教育ベンダーに問い合わせしてみてください。
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