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SD-WANベンダー3選!費用感も分かりやすく解説~後編~


本編では、前編に引き続き「SD-WAN」についてご紹介します。

前編を簡単に振り返ると、「SD-WAN」とはSoftware-Defined WAN(ソフトウェア定義型広域ネットワーク)の略称です。

ソフトウェア上で仮想的なネットワーク環境を作り、ネットワークの一元管理やネットワークトラフィックの負荷分散を行う技術の総称になります。

SD-WANのローカルブレイクアウト(※)機能を活用すると、昨今のクラウドアプリケーション利用拡大に伴い増加した、ネットワークのトラフィック量の調整ができます。

その結果としてスピードが求められるデジタルトランスフォーメーションの時代でも、最適なWAN環境を提供できるのです。

一方で新しい技術なため、安心できるSD-WAN導入プロフェッショナルサービスベンダーに相談したいと思っているものの、どこに依頼すればよいのか分からないという方も多いことでしょう。

後編では、SD-WAN導入支援サービスを提供している企業を3社ご紹介した上で、導入にあたり何にどれくらいの費用が掛かるのかについての目安をご紹介します。

※ローカルブレイクアウト:特定のアプリケーションについて、本社またはデータセンターなどを経由してインターネットにアクセスするのではなく、各拠点から直接インターネットにアクセスするネットワーク構成

目次[非表示]

  1. 1.SD-WAN導入支援サービスベンダー3選
    1. 1.1.伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
    2. 1.2.ソニービズネットワークス株式会社
    3. 1.3.株式会社アイエスエフネット
  2. 2.SD-WAN導入にかかる費用感(目安)
    1. 2.1.SD-WAN導入にかかる費用感(目安)
    2. 2.2.PoC費用
    3. 2.3.設計・構築費用
    4. 2.4.ハードウェア、ライセンス費用
    5. 2.5.運用・保守費用
  3. 3.まとめ

SD-WAN導入支援サービスベンダー3選

まずは、SD-WAN導入支援サービスを提供している主要なベンダー3社ご紹介します。

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

CTCの愛称で知られる伊藤忠テクノソリューションズ。

伊藤忠テクノソリューションズは日本有数のシステムインテグレーターとして有名であり、SD-WAN導入支援ベンダーとしても有名な企業です。

伊藤忠テクノソリューションズはいち早く、VMwareが提供する「VMware SD-WAN by VeloCloud」(以下、VMware SD-WAN)を自社導入しました。

その実績をもとに他社導入事例も増やしていき、SD-WANマーケットリーダー的存在となっています。

ソニービズネットワークス株式会社

法人向けインターネット回線をはじめとする、高品質の「NURO Biz」を提供するソニーネットワークコミュニケーションズグループの企業です。

『NURO/Biz(ニューロ・ビズ)』の SD-WANサービス「NUROセキュリティ SD-WAN」を提供しています。

通常SD-WANを導入・運用するには、高度な専門知識と高いコストが必要となりますが、一人情シスでも導入・運用可能な一体型サービスとして評価を得ています。

株式会社アイエスエフネット

2000年の創業以来、ネットワークを中心としたITインフラに特化してサービスを提供してきたアイエスエフネット。

2,000名以上のITインフラエンジニアを正社員として抱え、ネットワークの導入コンサル、導入、運用、保守などネットワークに関わるサービスを提供してきました。

その豊富なネットワーク導入支援の実績とノウハウを背景に、次世代WANであるSD-WANの導入支援サービスを開始し、評価を得ています。

主に中堅企業様向けにSD-WAN導入サービスを提供しており、新しい技術の調査、導入検討に人的リソースを割けない情報システム部門などから、小回りが利いて柔軟に導入コンサルから運用までワンストップで提案がもらえると評価を得ています。
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SD-WAN導入にかかる費用感(目安)

次に、気になる費用感(目安)についてご紹介します。

大きく分けると以下の5点となります。

※SD-WAN導入支援サービスの費用は、導入する拠点数、ライセンスのグレード、サービスの範囲によって大きく変わります。
以下の費用感はあくまでも目安なため、具体的な費用を知りたい場合は個別に見積依頼して頂くことになります。

 ・SD-WAN PoC(※)費用(導入可否検証費用)
 ・SD-WAN本番導入設計・構築費用
 ・SD-WANハードウェア費用
 ・SD-WANライセンス費用
 ・SD-WAN運用・保守費用

(※)PoC:Proof of Concept、概念実証の意味で、新たに導入を検討しているソリューションの実現可能性やそれによって得られる効果などについて検証すること。


SD-WAN導入にかかる費用感(目安)

品目
金額
支払い
PoC費用
400,000円~   
一括      
設計・構築費用
2,000,000円~
一括
ハードウェア費用
1,000,000円~
一括
ライセンス費用(1年)
500,000円~
一括
運用・保守費用
100,000円~
月額


PoC費用

ネットワークシステムの切り替えは、業務の生産性に直結する可能性が高いため、通常は本番切り替えの前にPoCという形でSD-WAN導入可否検証を行い、導入効果を確認してから本番導入に進むことが一般的です。

PoCの対象とする拠点数、効果を確認したいライセンスのグレードにより費用は変わってきます。


設計・構築費用

本番導入にかかる費用となります。
要件定義から本番移行、設計・構築までを含みます。


ハードウェア、ライセンス費用

導入するSD-WANのメーカーによってモデル、費用が変わりますが、SD-WANを導入する場合、Edgeと呼ばれるハードウェアとSD-WANソフトウェアであるライセンスを導入する拠点数分、同時に購入することが一般的です。


運用・保守費用

SD-WAN導入後、各拠点に設置したハードウェアの管理、ネットワークトラフィック量の監視、制御などの運用、トラブル発生時のヘルプデスク、オンサイト駆けつけ保守にかかる費用となります。


まとめ

今回、SD-WANの導入を検討していく場合に相談できる、主要なサービスベンダーと目安となる費用感をご紹介しました。

SD-WANの導入は、新しい技術の導入だけではなく、ネットワークの切り替えという業務に多大なる影響を及ぼす可能性が大きい一大イベントです。

そのため導入を検討される場合は、上記でご紹介したプロフェッショナルなサービスベンダーに相談されることをお勧めします。

また導入検討をするSD-WANのグレードによってもさまざまな種類のものがあります。

貴社に最適なスペック、グレードをどの拠点に導入すべきかなどきめ細かな調査、分析を相談、依頼することは導入時のリスクを減らすことにつながります。

デジタルトランスフォーメーションの時代に最適なネットワーク環境を提供する「SD-WAN」を導入検討のヒントになればうれしく思います。


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※この記事は、公開時点の情報をもとに作成しています。



和田
和田
首都圏営業本部の営業を担当。 SD-WANやグローバルプロジェクトに参画し、プロジェクトの開拓、拡大に日々努めています。

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