業務委託とフリーランスの違いとは?フリーランスへの依頼方法や注意点などを解説
フリーランスに業務をアウトソーシングする企業は増えていますが、そもそも業務委託とフリーランスにはどのような違いがあるのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。本記事では、フリーランスと業務委託の違いや、フリーランスに依頼するメリットなどを解説します。
目次[非表示]
- 1.業務委託とフリーランスの概要
- 2.業務委託とフリーランスの違い
- 3.業務委託契約の3つの種類
- 4.フリーランスに業務を委託する企業が増えている理由
- 4.1.人材不足への対応
- 4.2.フリーランス人口の増加
- 5.フリーランスに業務を委託するメリット
- 5.1.専門性の高い人材を確保できる
- 5.2.人件費を削減できる
- 5.3.コアな業務に注力できる
- 6.フリーランスに業務を委託するデメリット
- 6.1.継続依頼できるとは限らない
- 6.2.情報漏洩のリスクが高まる
- 7.フリーランスへの依頼が向いている企業
- 7.1.スピード感を重視したい
- 7.2.自社にはないスキルやノウハウを活用したい
- 8.フリーランスに業務を委託する方法
- 8.1.クラウドソーシングやスキルシェアサービス
- 8.2.従業員や知人などからの紹介
- 8.3.人材エージェント
- 9.フリーランスに依頼できる代表的なサービス
- 9.1.クラウドワークス
- 9.2.ココナラ
- 9.3.レバテックフリーランス
- 10.フリーランス人材を選ぶときのチェックポイント
- 10.1.実績やスキル
- 10.2.仕事に対する姿勢や性格
- 10.3.条件面の合致度
- 11.フリーランスに業務を委託するときの注意点
- 11.1.業務委託契約のルールを理解する
- 11.2.文書化により認識のずれを防ぐ
- 12.業務を外注するなら人材派遣もおすすめ
- 12.1.人材派遣なら業務の直接指示が可能
- 13.まとめ
業務委託とフリーランスの概要
まずは、業務委託とフリーランスの違いから解説します。
業務委託とは?
業務委託とは、業務の一部またはすべてを社外に委託することです。依頼先は個人・企業を問わずさまざまなケースがあり、業務を依頼する際には業務委託契約を結びます。
フリーランスとは?
フリーランスとは、特定の企業に所属せず、個人で仕事を請け負って働く人、または、そのような働き方のことです。「1人で活動する事業主」と考えると、分かりやすいでしょう。
業務委託とフリーランスの違い
業務委託契約では、企業や個人に自社の業務を委託しますが、その委託対象にはフリーランスも含まれます。つまり、業務委託は社外に業務を依頼する際の契約方法の1つであり、フリーランスは業務委託を請け負う作業者を指します。
業務委託契約の3つの種類
業務委託の種類は、請負契約・委任契約・準委任契約の3つです。それぞれどのような契約なのか、以下で詳しく解説します。
請負契約
請負契約とは、業務の完成に対して報酬を支払う契約形態です。発注者は、契約で定めた成果物に対して報酬を支払います。受託者には成果物を完成させる義務があり、完成しなければ報酬が発生することはありません。
委任契約
委任契約とは、業務の遂行に対して報酬を支払う契約形態のうち、弁護士や税理士などに法律行為を委託するもののことです。発注者は、成果物の有無にかかわらず、工数や作業時間に対して報酬を支払います。
準委任契約
準委任契約とは、業務の遂行に対して報酬を支払う契約形態のうち、法律行為以外を委託するもののことです。基本的な内容は委任契約と同じで、成果物の有無にかかわらず報酬を支払います。準委任契約は仕様変更にも柔軟に対応可能であるため、システム開発を外注する場合にも多く用いられます。
フリーランスに業務を委託する企業が増えている理由
フリーランスを活用する企業が増えている背景には、次のような理由があります。ここでは主に2つの理由について解説します。
人材不足への対応
少子高齢化により、日本では労働人口の減少が進んでいます。そのため、従来のように直接雇用している従業員だけでは、業務の遂行に限界があるケースも多いでしょう。また、昨今は人材育成の難易度が上がっているため、即戦力となる人材を求めてフリーランスを活用する企業も増えています。
フリーランス人口の増加
フリーランス人口が増加していることも、理由の1つです。近年は自由な働き方を求めてフリーランスになる人が多く、結果的にフリーランスを活用する企業の増加にもつながっています。
フリーランスに業務を委託するメリット
フリーランスに業務を委託すると、次のようなメリットに期待できます。
専門性の高い人材を確保できる
フリーランスのなかには、ある程度の専門性を磨いてから独立した人が多数でしょう。自社で教育や研修をしなくても、特定のジャンルに関するハイスキルの人材を確保できます。
人件費を削減できる
フリーランスを活用する場合、業務に対する報酬以外はコストがかからないため、自社で採用する場合と比べて人件費を抑えやすいというメリットがあります。短期間のプロジェクトでの活用も可能であるため、必要なときに必要な分のコストを支払えばよい点も魅力です。
コアな業務に注力できる
フリーランスに業務を委託すれば、自社のリソースをコア業務に集中させることが可能です。より重要度の高い業務に注力することで、ビジネスの発展につながりやすくなるでしょう。
フリーランスに業務を委託するデメリット
フリーランスの活用はメリットも多い一方、次のようなデメリットも存在します。
継続依頼できるとは限らない
優秀なフリーランスはほかの企業からも声がかかる可能性が高いため「また依頼したい」と思っても、タイミング次第では断られてしまうことがあるでしょう。また、病気や個人の事情などにより、急に稼働ができなくなってしまうリスクもあります。
情報漏洩のリスクが高まる
社外に業務を委託する場合、自社や業務に関わる情報・データを外部にわたす必要があります。自社の管轄外で漏洩が起こる可能性が生じるため、セキュリティリスクが高まってしまうでしょう。
フリーランスへの依頼が向いている企業
ここからは、フリーランスへの依頼が向いている企業の特徴を解説します。
スピード感を重視したい
フリーランスに依頼すると、企業に対して業務委託する場合と比べて、事務処理や承認手続きなどをカットできます。発注から納品まで迅速な対応を期待できるので、スピード感を重視する企業におすすめです。
自社にはないスキルやノウハウを活用したい
フリーランスには特定の分野についてスキルやノウハウを持ち、それを武器に働いている人が多くいます。自社の従業員だけでは足りない部分を補いたいという企業は、フリーランスの活用を検討してみましょう。
フリーランスに業務を委託する方法
フリーランスに業務を委託する方法としては、次のような方法があります。自社の状況に合わせて適切な方法を検討しましょう。
クラウドソーシングやスキルシェアサービス
クラウドソーシングやスキルシェアサービスなどは、仕事を依頼したい人と、仕事を受けたい人を結ぶサービスです。登録料や掲載料は無料で利用できるケースが多く、気軽に人材を探せます。
従業員や知人などからの紹介
自社の従業員や知人、取引先などからフリーランスを紹介してもらう方法です。紹介者がある程度のフィルタリングをしてくれるほか、コストがかからないというメリットもあります。
人材エージェント
フリーランスを取り扱っている人材エージェントを利用する方法です。事務的な工数を削減しつつ、希望条件に合う優秀な人材と出会いやすいというメリットがあります。ただし、エージェントへの手数料が必要となるため、そのほかの方法と比べてコストはかさんでしまうでしょう。
フリーランスに依頼できる代表的なサービス
ここからは、フリーランスに業務を依頼できる代表的なサービスを紹介します。
クラウドワークス
クラウドワークスは、国内最大規模のクラウドソーシングサイトです。一定の基準を満たしたワーカーを「プロクラウドワーカー」として認定しているため、質の高い人材を探しやすいでしょう。
ココナラ
ココナラは、多種多様なスキルを出品・購入できるスキルマーケットです。法人向けに、厳選されたトップクリエイターを紹介する「ココナラプロ」というサービスも行っています。
レバテックフリーランス
レバテックフリーランスは、IT領域に特化したフリーランスエージェントです。IT領域に詳しい専門コンサルタントが最適な人材を紹介し、ミスマッチを防いでくれます。
フリーランス人材を選ぶときのチェックポイント
フリーランス人材を選ぶときは、次の3つのポイントをチェックするとよいでしょう。
- 実績やスキル
- 仕事に対する姿勢や性格
- 条件面の合致度
それぞれのポイントについて、以下で詳しく解説します。
実績やスキル
フリーランスを選ぶうえで、求めるスキルや経験を持っているかどうかは重要なポイントです。ポートフォリオや実績を提示してもらい、必要に応じてテストを実施するなどして能力を確認しましょう。
仕事に対する姿勢や性格
フリーランスは、独立して経験を積んでいくなかで、自分なりの考え方を確立してきた人が多くいます。その分、仕事に対する姿勢ややり方が自社に合っていないと、苦労する場合があるでしょう。
そのため、まずは小さな業務を依頼してみて、性格面や姿勢を把握することもおすすめです。ただし、あまりに適性にこだわりすぎると、人材が見つかるまでに時間がかかってしまうので注意しましょう。
条件面の合致度
報酬の金額や検収条件など、互いに求める条件が合致している人材を選ぶことも重要です。後々のトラブルを避けるためにも、条件面については事前に十分なすり合わせをしましょう。
フリーランスに業務を委託するときの注意点
フリーランスに業務を委託する際には、次のポイントに注意することが大切です。
業務委託契約のルールを理解する
業務委託契約では、労働者への指揮監督や勤務場所・時間の拘束は禁止されています。上記のような事実が認められると、事実上の労働契約とみなされ、各種保険料の支払いや有給を付与する義務が生じかねないため注意しましょう。
文書化により認識のずれを防ぐ
契約書や手順書、マニュアルなどを作成し「決まったこと」は書面に残すことも大切です。互いの認識のずれを防ぎ、トラブルを未然に回避しましょう。
業務を外注するなら人材派遣もおすすめ
人材派遣とは、人材派遣会社と契約し、自社にマッチする人材を派遣してもらうサービスです。直接的な雇用主は人材派遣会社ですが、派遣スタッフの勤務先は自社の営業所やオフィスとなるため、ほかの従業員と同じ場所で働いてもらえます。
人材派遣なら業務の直接指示が可能
フリーランスを含む業務委託と人材派遣の最大の違いは、指揮命令権の有無です。業務委託契約では受託者に対する指揮命令権は認められていませんが、人材派遣契約であれば派遣スタッフに直接指示を出せます。そのため、業務委託と比べて業務の品質や進捗を管理しやすく、より柔軟な活用が可能です。
まとめ
フリーランスに業務を委託すれば、人件費を抑えながら専門性の高い人材を手軽に確保できるでしょう。企業に依頼する場合と比べて、事務処理や承認手続きなどに時間がかからず、スピーディに業務を発注できます。
ただし、優秀なフリーランスは他社からも声がかかる可能性が高いため、必ずしも継続依頼できるとは限りません。また、業務委託契約では労働者への直接指示は禁止されています。業務のやり方について指示を出したい場合は、人材派遣の活用も検討してみましょう。
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