CCNAとは!?情シスメンバーが取得する意義は?
「CCNAってよく聞くけど、どんな資格なんだろう...?」
「情シスに配属されたけど、まずはじめにどんな資格を取ろうかしら?」
こんな疑問やお悩みは無いでしょうか?
CCNAとは、ネットワークエンジニアを目指す上での登竜門とされている資格です。
CCNAを取得していることで、ある程度ネットワークに対する知見を備えていると証明することが可能です。
では、どんな資格なのか?
また、情報システム部門メンバーが取得することの意義は何か?
今回は、上記2点について解説していきます。
目次[非表示]
- 1.CCNAとは?
- 2.CCNAはどんな資格?
- 3.CCNAの資格概要
- 4.情シスメンバーは資格が必要?
- 5.情シスメンバーがCCNA取得を目指す意義は?
- 6.まとめ
CCNAとは?
まず、CCNAとは、Cisco Certified Network Associateの頭文字を取った略称です。
シスコシステムズ社主催のネットワークエンジニアのための技術認定試験であり、ネットワーク分野の資格ではもっともメジャーであり世界的な基準資格となります。
シスコ技術者認定試験は5つのグレードに分類されています。
このなかでCCNAは下から二番目の「アソシエイト」に分類されます。
しかしながら、下から二番目とは言っても誰でも受かるような資格ではありません。
2020年の資格の改定により、分野別に資格試験が分かれていたものを統合したため、試験範囲が広がり難易度も上がっております。
では、CCNAはどんな資格で、どれくらいの勉強時間が必要なのでしょうか?
CCNAはどんな資格?
CCNAは国家資格ではなくベンダー資格ではありながら、ネットワークエンジニアの登竜門とされており、恐らくITインフラエンジニア界隈で知らない人がいないほどメジャーな資格です。
CCNA試験を受験するにあたって、必須条件はありません。
しかし、次の3点について条件を満たしていることが推奨されています。
・シスコソリューションの実装と管理の経験が1年以上
・IPアドレスに関する基礎的な知識
・ネットワークに関する深い知識
そのため、まったくの初学者が受験するには、ネットワークの仕組みから理解しなければならないため、かなりハードルが高い資格でしょう。
前述の通り、問われる知識の範囲も広がってきていることから、全くITインフラに携わっていなかった方が取得するためには、300時間程度の勉強時間が必要だと言われております。
ネットワーク以外でもITインフラに携わっていた方であれば200時間程度、ネットワークエンジニアの経験がある方でも100時間ほどの勉強が必要な資格とされています。
CCNAの資格概要
まず、試験の範囲は以下の表の通りです。
※シスコ認定試験公式HPより抜粋
上述の通り、2020年の試験改定により、従来よりも試験範囲が広がっているため、注意が必要です。
とくに、実機の設定をシミュレートするシミュレーション問題は、ネットワークにこれまで携わってこなかった方にはハードルが高いため、しっかりと準備する必要があります。
CCNAの試験概略は以下表の通りです。
この中でとくに注意しなければならないのは、試験の合格ラインが公式から明示されていないということです。
さらに同じ受験会場でもそれぞれ別問題が出題される形態を採用しているため、試験自体の難易度や合格ラインがそれぞれ微妙に異なります。
ただし大体の合格目安が8割〜9割とされているため、8割後半以上の点数を取ることができればほとんどの場合が合格圏内に入ることが可能であり、そこを目指した学習が必要になります。
また、資格の有効期間が3年間と定義されていることも注意が必要です。
CCNAの資格を維持する場合、再度CCNAの試験に合格するか、CCNPなどの上位資格に合格する必要があります。
少し面倒くさいと感じる方もいるかもしれませんが、数年後の自分の知識レベルの再確認と、進歩し続けているIT技術の知識アップデートを目的とすればそこまで悪い話ではありません。
ちなみにCCNAの勉強に利用する参考書として、Amazonでは以下の本が一番売れています。
シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集[対応試験]
2020/6/24 発売 林口 裕志 (著), 浦川 晃 (著), 中道 賢 (監修)
その他の参考書やあるいは有料講座、公式サイトのトレーニングなど含めさまざまな勉強手段がありますが、押さえておかなければならないことは、改定後の試験に対応しているかです。
中古の参考書でも良いですが、値段を気にするあまり、改定後の試験範囲に対応していなかった、といった悲惨なことにならないよう注意しましょう。
情シスメンバーは資格が必要?
『そもそも情シスって資格が必要なんだっけ!?』
という疑問を持たれる方も多くいらっしゃることでしょう。
その答えは、「必ずしも必要な訳ではない」です。
しかしながら、情シスは社内のITを牽引していく部門なため、ITに関する守備範囲が広く、様々な知識が必要です。
そのため、少しでも自身のIT知識に不安がある場合はCCNAを取得することで、業務に対する不安を軽減することが可能です。
※情シスが取るべき資格はこちら
情シスメンバーがCCNA取得を目指す意義は?
情シスメンバーは様々な知識が必要だと上述しましたが、その中でもネットワークインフラに関わる知識は必ず身に着ける必要があります。
それはネットワークが、情シスがみる全ての範囲に関わる分野だからです。
たとえば、社員からPCがネットワークに接続できなくなったという問い合わせが来た場合、情シスはその原因がどこなのかを確認し、特定しなければなりません。
PCがネットワークにつながらない理由としては、PCの故障やネットワークルータの故障、そもそものネットワーク回線の不具合など、多くのことが考えられます。
そういった中から原因を突き止めるためには、PCだけではなく、ネットワークの知識を最低限有していなければなりません。
PCだけではなく、サーバや社内アプリケーション、セキュリティなど情シスの守備範囲は全てと言って良いほどネットワークと接続されております。
そのため、ネットワークインフラに関する知識は情シス業務の基盤知識と言え、必修科目であると言えるでしょう。
また、ネットワークの分野は、ネットワークの仮想化やSD-WAN、LANなど日々進化しております。
そうした世の流れについていくため、基本であり、登竜門とされているCCNAの取得は情シスメンバーであれば全員が目指すべきものと言えるでしょう。
※SD-WANについて詳しくはこちら
まとめ
今回、CCNAとは、ネットワークに携わるエンジニアの登竜門とされる資格であり、情シスの業務は全てにネットワークインフラが関わるため、情シスメンバーは取得を目指していくべき資格だと解説してきました。
CCNAの試験としては
・2020年に資格の改定があり、出題範囲が広がった(参考書の対応範囲にも注意が必要)
・大体8~9割の問題を正解率で合格すると言われているが、公式で明言はされていない
・有効期間が3年間であり、継続のためには再受験もしくは上位資格の合格が求められる
といった特徴があります。
情シスメンバーは、クラウドの普及拡大も含め、さらにネットワークインフラに関する知識を求められるようになり、情シスに初めて配属された方はその登竜門であるCCNAの資格取得を検討した方が良いと言えるため、本記事の内容を踏まえ、ぜひ勉強を開始してみてください。
もし、CCNAだけではなく、ネットワークインフラに関する更に深い知識や経験を持ったエンジニアを採用したいと思われる方はこちらまでご相談ください。
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※この記事は、公開時点の情報をもとに作成しています。