「モダンマネジメント」の費用はいくらかかる?導入パートナー3選もご紹介!~後編~
本編は、前編からに引き続き「モダンマネジメント」についてご紹介します。
前編での内容を軽く振り返ると、
「モダンマネジメント」とは、インターネットを利用してPCを遠隔で管理・運用する手法のことで、働く環境が多様化している今の時代だからこそマッチするものであり、情報システム部門の工数削減に大きく貢献します。
一方で今までの対応方法と一線を画すため、導入に向けて新しく覚えなくてはいけない知識や経験が多く、環境構築の代行サービスを提供している会社にアウトソーシングをする、という話を「情報システム担当者必見!デバイス管理の新手法「モダンマネジメント」について(前編)」でいたしました。
後編では、モダンマネジメントの環境構築サービスを提供している企業をご紹介した上で、導入にあたり何にどれくらいの費用が掛かるのかについての目安をご紹介いたします。
目次[非表示]
- 1.モダンマネジメント導入支援パートナー3選
- 1.1.SB C&S株式会社
- 1.2.日本ビジネスシステムズ株式会社
- 1.3.株式会社アイエスエフネット
- 2.モダンマネジメント導入にかかる費用感(目安)
- 2.1.自社導入の場合
- 2.2.導入支援パートナー活用の場合
- 3.まとめ
モダンマネジメント導入支援パートナー3選
まずは、モダンマネジメントの導入支援を行っている企業を3社ご紹介します。
SB C&S株式会社
日本ビジネスシステムズ株式会社
株式会社アイエスエフネット
SB C&S株式会社
言わずと知れたソフトバンクグループ株式会社のグループ企業です。
ICT関連製品の製造・流通・販売、ICT関連サービスの提供を行っており
日本でも有数のディストリビューターです。
Vmware製品の販売、同製品のサービス提供を得意としています。
日本ビジネスシステムズ株式会社
昨年、設立30周年を迎えた老舗のシステムインテグレーター。
Microsoft社のクラウドサービスに精通しており
お客さまの課題解決ならびに、パフォーマンスを最大化する
コンサルティングサービス、ITサービスを提供しています。
Microsoft Intuneの導入実績も非常に多いのが特徴です。
株式会社アイエスエフネット
昨年、創業20周年を迎えたITインフラ専業のサービスベンダーです。
上記の日本ビジネスシステムズ社と同様、Microsoft社のクラウドサービスに
精通したエンジニアが多数在籍しており、多くのお客さまを支援してきました。
Vmware製品についても従来、多数の構築実績を誇っています。
モダンマネジメントに関しては、環境構築から運用サービスまで、ワンストップでサービス提供が可能ですので、全体的に不安がある方や、一部のサービスを利用したい方に向いています。
モダンマネジメント導入にかかる費用感(目安)
次に、モダンマネジメントを導入する際に気になる費用感について、記載いたします。
自社導入の場合
導入支援パートナー活用の場合
自社導入の場合
モダンマネジメントを自社で導入する場合ですが
人件費以外では、デバイス管理ツールのライセンス費用のみ必要です。
Microsoft Intuneや、Vmware Workspace ONEに代表されるデバイス管理ツールは
ユーザー(Workspace ONEはデバイス単位も選択可)あたりの金額となるので
ライセンス費用×ユーザー数 のコストが掛かります。
それぞれを100ライセンスずつ購入した場合のコストは以下(図1)を参考にしてください。
図1:Intuneと Workspace ONE比較
ライセンス単価 |
ユーザー数 |
月額費用 |
年額費用 |
|
Microsoft Intune |
650円 |
100 |
65,000円 |
780,000円 |
Vmware Workspace ONE |
690円 |
100 |
69,000円 |
828,000円 |
※定価購入時の価格
※税抜き価格
導入支援パートナー活用の場合
導入支援パートナーを活用する場合の費用感ですが、大きく分けると以下の3点が必要です。
- ライセンス費用
- 導入支援費用
- 運用支援費用
図2:パートナー活用時の費用感(目安)
品目 |
金額 |
支払い |
導入支援費用 |
1,000,000円~ |
一括 |
運用支援費用 |
100,000円~ |
月額 |
機器保管・故障時対応 |
50,000円~ |
月額 |
・ライセンス費用
ライセンス費用に関しては、自社で導入する際と同様です。
・導入支援費用
導入支援費用については、モダンマネジメントの環境を作るのにあたり
必要となるポータル環境の準備からデバイス管理環境の設定(詳細は前編をご参照ください)
などを代行するために必要な費用です。
何をどこまでするのかにより大きく変わる可能性はありますが
基本となる設定を行う場合、1,000,000円程度の費用が発生します。
・運用支援費用
運用支援費用の内訳は、以下の2つに大別されます。
- 運用支援
- 機器保管・修理対応
・運用支援
運用支援はモダンマネジメントの運用を代行するために掛かる費用です。
アカウントの追加削除やリモートワイプ(※1)など、モダンマネジメントを行うにあたり、必要となる定常運用業務(詳細は前編をご参照ください)をサービスベンダーが代行します。
また、実際にPCを利用するユーザーの方からの問い合わせ代行も依頼することができるため、情報システム担当者の負荷軽減に繋がります。
運用サービスは、各社それぞれの実施内容を個別にカスタマイズしていくことが一般的なため、費用が決まっておらず、月額 約100,000円~といった費用体系となり、都度お見積りが必要です。
・機器保管・故障時対応
こちらも名前の通り機器の保管や機器故障時のセンドバック対応(※2)などを
代行して行うサービスを利用するために発生する費用です。
モダンマネジメントを導入した際に、故障時の運用フローを見直していく必要があると前編で述べました。
ユーザーが利用しているPCが壊れた時、情報システム担当も合わせて出社し代替品と交換する必要があるのでは、モダンマネジメントにより情報システム担当がテレワーク環境を手に入れた意味が半減してしまいます。
そのため、故障品の回収とユーザーへ再貸与するPCの手配をどうするのかについては、事前に準備する必要があるのです。
この機器保管・故障時の対応に掛かる費用に関しては、小ロットで50,000円程度の費用が月額でかかるイメージを持っておくと実際の費用とのズレがそこまで発生しないのではないでしょうか。
図3:運用支援サービスイメージ
まとめ
モダンマネジメントを導入する方法は、自社で導入するか導入ベンダーに依頼するかの2通りがあります。
自社で導入する場合、デバイス管理ツールのライセンス費用以外のコストはかからず
安価に始めることができます。一方で、導入にあたってWindows10やデバイス管理ツールについての新しい知識を習得しなけなければならず、さらにPC故障時の運用フローなど、多くを見直していく必要があります。
導入ベンダーを依頼する際は、自社で完結させるよりも多くのコストが発生します。
その反面、知見のあるプロが対応することで、導入までのリードタイムを短縮することができるかつ、運用までアウトソースする場合、情報システム担当者が多く工数を使う、ユーザー対応も代行してもらえるため情報システム担当者がよりコアな業務に集中できるなどのメリットがあるでしょう。
自社で導入するのか、アウトソースするのかについては、費用対効果も視野に入れる必要がありますが、「どちらがより自社にとってメリットが大きいか」について考えた上で検討するのがおすすめです。
以上が今回ご説明してきた内容ですが、テレワークやシェアオフィス勤務などの現代的な働き方をする上で必要となる、モダンマネジメントの導入に向けてのご参考にしていただければと思います。
今回は前後編を通じて、モダンマネジメントの必要性から導入ベンダー、導入時に掛かる費用などについての検討の初期について解説してきました。
もっとIntuneについてくわしく知りたい、モダンマネジメントでのキッティングについてもっとくわしい解説を読みたいという方は、ぜひ下記の関連記事もお読み頂ければと思います。
■注釈
※1:リモートワイプ:端末のデータを遠隔操作で削除するサービス・機能のこと
※2:センドバック対応:故障した製品を指定先に送ると、代替品などが送り返されてくるサービスのこと
※アイエスエフネットのデバイス管理サービス「シンプルデバイス管理」はこちら
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※この記事は、公開時点の情報をもとに作成しています。